「マウスピースをしただけで、どうして歯が動くの?」と疑問に感じている人も多いのではないでしょうか?
そこでこのブログでは、マウスピース矯正の仕組みやインビザラインで歯が動く理由を解説します。
マウスピース矯正を受けようと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
■マウスピース矯正の仕組みとは?
マウスピース矯正は、透明なマウスピースを使って「目立たず歯列矯正ができる」「取り外せるため食事や歯みがきのときに便利」という理由などから注目を集めている矯正治療です。
1枚ごとに形状が微妙に異なるマウスピースを1~2週間ごとに交換していきます。平均して1枚につき0.25mmほど歯を動かす力が加わり、全顎矯正では40~50枚のマウスピースを使用して計画的に少しずつ歯並びを整えていきます。
また、インビザラインでは、「アタッチメント」と呼ばれる歯の表側に取り付ける小さな突起を使って、回転や前後の移動といった複雑な動きにも対応しています。
さらに、歯の動きを正確にコントロールするための技術である「スマートフォース」機能を組み込むことで、予測可能な歯の動きを可能にしているのです。
つまりマウスピース矯正は、1枚のマウスピースだけで歯並びを整えるのではなく、何枚もマウスピースを使用して小さな変化を積み重ねることで、歯並びを整えています。
■インビザラインで歯が動く理由
インビザラインで歯が動く仕組みは、マウスピースによって持続的な力をかけることで、歯を支えている骨(歯槽骨:しそうこつ)や歯根膜が変化し、歯の位置が変わっていく(骨のリモデリング)からです。歯が動く仕組みは以下の通りです。
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力がかけられている方向の骨が吸収される
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反対側の骨が再生する
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骨の吸収と再生を繰り返す
それぞれの仕組みを以下で詳しく解説します。
◎力がかけられている方向の骨が吸収される
歯を動かしたい方向に力を加えると、歯の根っこのまわりにある歯根膜というクッションのような組織が圧迫されます。圧迫された側では、骨を溶かして吸収する「破骨細胞」が活性化し、骨を吸収することで歯が移動できるスペースが生じます。
この反応は、歯に急激な力をかけたときでなく、持続的に弱い力をかけたときに起こります。
◎反対側の骨が再生する
力が加えられた反対側では、新しい骨を作り出す「骨芽細胞」が働き、歯の動いた分だけ新たな骨が再生されていきます。このように、歯が新しい位置に移動しても、周囲の骨は再構築され、歯は支えられます。
このプロセスにより、歯は動くとともに動いた場所に固定された状態が保たれるのです。
◎骨の吸収と再生を繰り返す
マウスピース矯正は、この骨の吸収と再生という2つの反応が同時にバランスよく起こることで成り立っています。つまり、歯列矯正は、骨の再構築の繰り返しによる結果なのです。
この再構築は、短期間で終わるものではなく、数ヶ月から数年にわたって少しずつ進行します。また、年齢や体質によって骨の再構築にスピード差があり、一般的には若い人ほど歯が動きやすい傾向があります。
■マウスピース矯正の効果を引き出すポイント
マウスピース矯正は、患者さんの協力度が治療の成否を大きく左右します。ここではマウスピース矯正の効果を引き出すポイントを解説します。
◎装着時間は1日20時間以上を厳守
マウスピース矯正では、マウスピースを外してしまうと歯に力がかかりません。そのため、計画通りに歯を動かすためには、1日20時間以上、マウスピースを装着しなくてはなりません。
食事や水以外の飲み物を飲むときは、マウスピースを外します。食事が終わったら、歯みがきをしてマウスピースも軽く洗浄し、速やかに再装着することを忘れないように注意しましょう。
◎指示されたスケジュールでマウスピースを交換する
マウスピース矯正は、歯の動きを計算し綿密にスケジュールを立てます。そのため、スケジュールよりマウスピースを早く交換したり、遅く交換したりすると、歯の移動にずれが生じ予定通りに進まず遅れてしまう可能性があります。
【マウスピース矯正の仕組みを理解し正しく着用しましょう】
マウスピース矯正の仕組みやインビザラインで歯が動く理由を解説しました。マウスピース矯正は、計画的にマウスピースを交換して少しずつ歯並びを整えていく矯正法です。適切な方法で治療を続ければ、きれいで噛み合わせが改善された歯並びを獲得できます。
佐々木人吉駅歯科では、豊富な経験と実績で選ばれるプラチナプロバイダーによるマウスピース矯正治療を提供しています。
患者さんが不安や疑問を解消されてから治療を受けていただくために、わかりやすく丁寧な説明も心がけています。マウスピース矯正を検討している方は、無料相談も実施しておりますので、当院までお気軽にご相談ください。